何気なく見ていたテレビから、聞き覚えのある歯切れのよい声が聞こえてきました。
飯山市では、四季折々の自然の美しさや人々のふれあい、生活状況を俳句に詠んでもらうため観光名所8か所に投句箱を設置していたようです。この取り組みは平成16年より始まり毎年一年間に投句された中から、優秀作品を選び句碑を建立していたようです。投句は次第に少なくなり最近では100通ほどに減少。
投句者の高齢化やコロナ禍で観光客の減少もあり、残念ではあるがここで終わりにしよう、ということになったようです。
「ねんねこや 故郷詰まる まゆみ館」
ねんねこ・・とは 、 「ねんねこ」とは、幼子を背負って保温のために着た綿入れなどの半てんです。昭和の時代には多くの人が子供を背中におんぶする際に着用したもので、あったかいんですよ。「ねんねこ」でおんぶされた赤ちゃんも、今は大人になり記憶にないんでしょうね。
故郷詰まる まゆみ館 ・・ 飯山市には、高橋まゆみ人形館があります。昭和の時代の人々の人を思いやる心が伝わる手作り人形が数多く展示してあります。優しかったおばあさんの無償の愛、心から慕う幼い自分に再び出会ったような気持ちになりました。私のおばあさんも遠い昔この人形のように、小さな私を心からいつくしんでくれたのです。まゆみ館は心のふるさとがぎっしり詰まっている場所です。
A様は俳句について、
「多くの人は正面から見える部分を詠むけれど、上下左右多方面から見てその先にあるものを一句にする、奥の深いものなんですよ。」とおっしゃっていました。
帰りは雨も上がり、飯山の上空に大きな虹のアーチがダブルでかかりました。何かいいことあるような気がします。