「自然素材の家づくり」と言われても、使われる材料全てが自然素材では有りません。その7
自然素材は生き物です良い所だけでは有りません、素材によって
特徴が有りますので、ここでは壁紙に付いて。
現在、一般的に壁の仕上げ材と言えばクロスと言う位、ビニールクロスが主流ですが
元々はクロスと言うと布の事を言う様に、織物で出来た布製の物しか有りませんでした。
クロスが出始めた頃は、厚みの有る織りの良い物で豪華な柄物が多く、値段も高く
新築住宅でもほんの一部分で、飾り棚のバック位しか使われていませんでした。
それが薄手の織柄の物が出来、価格も下がり、洋室の一部屋だけ貼るようになり
少しずつ貼る部分が増えてきました。
ところが布で厚みが有るため、長い間にクロスの継ぎ目が少しずつほつれてしまい繊維の
端の糸が切れ、つなぎ目の部分が非常に醜くなってしまったのです。
その為布クロスは敬遠されてしまい、それに代わるビニールクロスが出回りはじめ
価格も安く、施工性も良いため現在のように盛んに使われるようになりました。
ビニールクロスは表面が塩ビ製の為に、布のクロスより汚れ等は落ちやすいのですが
室内の湿気の調湿機能もなく、以前に比べ建物の自体の気密性が高まった事も関係しますが
湿気がこもりカビの発生原因になり、シックハウス問題が起きてしまいました。
現在は、ビニールクロスも調湿機能付きや匂いを消臭分解する物なども出来てきました。
自然素材の壁紙には、珪藻土を主原料にした壁紙やパルプや麻が主原料の物
竹・炭・ケナフが主原料の壁紙等が有ります。
又、以前から使われている和紙壁紙の場合は下地処理の捨て貼りから上貼りまで
タイコ貼リ施工する為に、貼れる職人さんも少なく手間もかかり、価格も高値になってしまいます。
家づくりは仕上げ材料のクロスも、いろいろと変化してきております。
それぞれ特徴も有りますので、選定時には使用場所を決め、その物の特性を生かし
上手に選んで欲しいと思います 。
長野市を中心に東・北信地域で再生可能エネルギー・自然素材を使って省エネ改修等も行う
タイガハウス