前回のスタッフブログの続きの記事になります。
前回のブログ|限られた空間に、クローゼットを
続いては、一階ダイニングのリフォーム工事の様子です。
天井断熱材は、40年以上前にいれたもので劣化もみられたため、今回のリフォームで新しい断熱材へと入れ替えられました。
ダイニングの照明まわりは、折り上げ天井になっていました。40年程前は、応接間などにこのような折り上げ天井をつくるデザインが人気だったようです。
天井をフラットにすることもできますが、今回はこの天井デザインを生かすことにしました。
〈天井下地をつくり、新しい断熱材を入れる作業〉
もとは落ち着いた黄土色の天井でしたが、今回はやわらかな木目のホワイトの羽目板で仕上げました。壁紙も、天井の色に合わせて色のトーンを上げたので、部屋全体の印象が明るくなりました。
以前絨毯敷きだった床は、絨毯を剥がして床下断熱をした後、杉の無垢フローリングで仕上げました。
杉の床は裸足で歩いても、夏はさらっとしていて冬は冷たく感じない、とても足触りが良く気持ちのよい素材です。
養生を剥がし終えたダイニングに入ると、ふんわりと木の香りがしました。
杉の床は、そのままだと汚れがつきやすいので「蜜蝋ワックス」というミツバチの巣からとれる蝋と、植物由来のオイルでつくられた天然ワックスを塗ります。
お施主様に今後のメンテナンスの方法をお伝えするため、実際に私たちが「蜜蝋ワックス」を杉床に塗る作業を一通りご覧いただきました。
まず、蜜蝋ワックスをやわらかいスポンジなどにとり、刷り込むようにして薄く均一に塗り広げていきます。
ワックスが固い場合は、湯せんにかけて柔らかくするとスムーズに薄く塗れます。バターを溶かす要領で。
塗りながら素早く乾いたウエスで余分なワックスをふきとります。
今回は二人だったので「塗る係」「ふき取る係」と、分担できましたが、一人だと結構根気がいる作業です。
これからは毎年の行事として、ご家族で協力して蜜蝋ワックス塗りをするのもいいかもしれませんね。
写真の上の方が蜜蝋ワックスを塗った後です。
こうしてみると、杉の床材の色がぐっと濃くなって木目もはっきりと出ているのがわかります。
見学していたお施主様は「塗ると随分色が変わるんだね。こっちの濃い色の方が、わたしは好みだな。」と、おっしゃっていました。
どこで購入できるか、どんなタイプの物を購入すればいいか、などこれから自分たちでメンテナンスしていくにあたって必要なことを担当者に質問されていました。
蜜ロウはホームセンタなどでも購入できます。
これから、ご家族がこのフローリングの上を歩くたびに磨かれて艶が出てくると思われます。無垢の床ならではの味わいです。
O様この度は、ありがとうございました。