「自然素材の家づくり」と言われても、使われる材料全てが自然素材では有りません。その5
自然素材は生き物です良い所だけでは有りません。
素材によって 特徴が有りますので、
ここでは内装材の珪藻土に付いて書いてみます。
内装材に多く使えわれる珪藻土は、
植物性プランクトン(藻)等の遺骸が堆積し 化石化されたもので、
無数の孔があいているため吸放湿性能が高く
湿気が多い時には水分を吸収し、
少ない時には放出をしています。
その為に、結露がしにくく
カビの発生を抑える効果が有りますので、
珪藻土の 壁材を室内に塗ることで、
シックハウス防止に成り健康に良いと言われています。
又、火に強い土として
七輪に使われますが、
珪藻土は乾燥すると土に戻ってしまい
固まる性質が有りませんので、
高温で焼かれていますが、
それでも削れたり擦れたり 割れてしまい、
長い間放置するとぽろぽろと崩れてきます。
これを建築材料の内装材にそのまま使用する事は出来ませんので、
左官材料として使用するには、
何らかの固化材を混ぜる必要が有ります。
固化材には石膏、セメント、漆喰、が有りますが
これらの材料は、その材料自身に 吸放湿性能が有りますので、
珪藻土の性質を大きく損ねる事は有りませんので 安心して使用できます。
又、合成樹脂等の固化材を使った材料は、
加える程度にもよりますが
吸放湿性能が 全く失われてしまう物も有り、
室内に悪い影響を与え
シックハウス症候群の発症の 原因になってしまう物も有ります。
特に市販されている珪藻土の建材の中には、
どの固化材がどの程度の割合で 含まれているか、
珪藻土の割合等も明確に表示されている
メーカーはほとんど有りません。
珪藻土の選択には固化材よって
良さが全く失われてしまいますので、
自然素材だから と言って安心して使用しても、
かえって健康には悪影響を与えてしまう物も有りますので、
充分注意が必要です。
長野市を中心に東・北信地域で再生可能エネルギー・自然素材を使って省エネ改修等も行う タイガハウス