お盆休み何気なく見ていたテレビに映った福島の高校生に
「是非福島に来てください」と声を掛けられたので、思い切って福島に行ってきました。
さほど復興の手助けになんてならないと思いますが、その様な気持ちも若干有り。
更埴インターから上信越自動車道~北関東自動車道~東北自動車道・白河インターでおり、
お昼ご飯を食べて、日本最古の庭園と言われている南湖公園「翠楽苑」をめざします。
この公園は福島の名君と言われた、松平定信公の
「武士も平民も誰しもが同じように憩える場所」
として造られた様で、見事な松の庭園になっていました。
園内にある「松楽亭」でゆったりと抹茶を頂き、数あるお茶室も案内していただきました。
ほとんど人の気配も感じる事無く、静かに広がる庭園を眺め、しばしボ~ッとして休憩。
ゆっくりした時間をすごした後は、、少し急ぎます(日が短くなりましたので)。
長野県には、千曲川と犀川、天竜川、梓川と大きな川がありますが、ここを流れる川、阿武隈川です。
その川沿いの田村市にある「あぶくま洞」という鍾乳洞へと向かいますが、
この鍾乳洞は、石灰岩採掘中に、たまたま発見されたということです。
いきなりこの鍾乳洞が現れた時は随分驚いただろうな…。
階段を一段一段下りていくうちに外の焼けるような暑さはどこへやら、寒くなてきました。
(上着もって来れば良かった…)
一年平均して15℃~16℃のことで、まさにこれこそ「地中熱」です。
思わず、「これこれ、これが地中熱なんだよ」と心の中でニンマリです。
ここの売店で、洞くつ内で熟成3年物のワインを購入。
初日の見学はここまで、この後今夜の宿、磐梯熱海温泉のホテルへ
翌朝は喜多方へ・・・。
国指定重要文化財(建造物)で有る「熊野神社長床」は、建築を生業にしているものとして
一度見てみたい建物でした。
この神社の建物の前身は、鎌倉時代初期のものと推定され、慶長の大地震で一度倒壊し再建され、
その時に旧材を再使用して創られたそうです。(これもまさにリフォーム工事)
その後昭和46年から3年かけて解体修復されたそうです。
うまくつぎはぎ補強してあります。
土台から基礎廻りを見てください・・これでこのどでかい丸太の柱と長い屋根を支えているのです。
傷んだ部分はまるでパッチワークを見るようにきれいに無駄がなく修復されています。
建物内に自由に入ることもできますし、雨風も自由に出入りしています。
天井を見上げて思うこと。
建物の向こうに当時の職人さん、設計士の方々、この建物にたずさわった人々が
どのようにしてこの、どでかい木材を引いてきたのか、想像もできませんが、
時代物の映画のワンシーンを思い描いてしまいました。
何でもそうですが、古いものはその姿の向こうに人々の息づかいが感じられて
作者と向き合い同じ時間を共有できることが一番の醍醐味です。
今回福島で日本最古の庭園や、文化財に指定された建物等の見学をし、古い建造物を芸術的に
生き返らせた職人さんたちの匠の技に、改めて敬意を表する気持ちになりました。
わずかな時間でしたが、まだまだ回りたいところが沢山あります。
福島は奥が深いです。
途中で牛を一頭買って、帰りは新潟廻りで帰ってきたのですが、
関越道から福島、新潟と、ぐるっと2日間の走行距離は約800キロ弱の充実したドライブでした。
1頭買いした牛(笑)