緩やかに分かれる平屋の二世帯住宅
長期優良住宅化リフォームで、築45年の木造二階建てを平屋の二世帯住宅へと断熱リノベーション。
ご高齢になる(というには少し早い気もしますが)ご両親との同居をどうするか悩んでおられ、ご相談を受け、無料の住宅診断サービスをご利用頂き、お邪魔したのが最初だったと思います。
〈杉の無垢フローリングが心地よいリビング〉
「一緒に住んだ方が安心なんだけど、一緒に住むにはどうすれば…」
別々に生活されていた娘さんご夫婦は市内の分譲マンションに住んでおられ、そちらで一緒に住むお考えも少し有った様ですが、それをするには手狭。
「じゃぁ両親が住む家に一緒に住むか。」となると、このままでは間取り的に厳しい…。
「まずは、現状の家の状態を専門家に見て貰って教えてほしい」といった感じの依頼からだったと思います。
住宅診断の結果は築45年の家に相応しく、多少の劣化・損傷有りましたが急いで直さないと危ない様な劣化は無かったとご報告させて頂いたと記憶してます。
<木造二階建てから平屋への減築>
それからはしばらく時間が空いて、恐らく家族会議を何度も重ねられてたのでしょう。その後、ご連絡をいただきリノベーションの計画に入って行きました。基本的な希望・要望などは娘さんからのヒアリングで計画を進めて行きました。
プランニングする上で意識した部分は、これから足腰が弱くなって行くであろうご両親の事を考えて、
●目的の場所にスムーズに行けること
●部分共有型の2世帯住宅とすること
●移動・家事・来客、それぞれの動線が極力交わらない様な廻れる動線にすること
<リビング続きの和室>
それから、二世帯を緩やかに分離すること。
2階部分を撤去し、平屋へと減築する計画でしたので、残された1階部分のみでの分離。
ご両親が増改築を何度かされていましたので、幸い1階部分だけでも1世帯なら十分な面積が有りましたが、2世帯とするには割とギリギリの広さ。
とはいえ、折角同居されるのであれば、良好な関係を維持して頂きたい。
ガチガチに壁で仕切るのでは無く、大きな開口の建具で仕切り、開けたり閉めたりで使い分けられる。
家族が集まる時は建具を開けて、大きな1部屋みたいに使える。冷暖房も極力少ないエネルギーで家全体を涼・暖させる。
そんなところ目指しました。
Y様のお母様が以前、大切に使われていた裁縫板は、ワークスペースのデスクとして再利用させていただきました。ちょっとした作業に便利なスペースで、急な来客時も、リビングからは作業台が見えないので、慌てて片づける必要もありません。
工事期間は約5ヶ月間でした。
乗り込み時期での職人さんの段取りが付かず、予定より1ヶ月ほど遅れた工事開始となってしまい、お施主様には大変ご迷惑お掛けしてしまいました。本当に申し訳ありませんでした。
また、近隣の方々にはご迷惑をお掛けしたにも関わらず、ご厚意で駐車場を提供して頂いたり多大なご協力をいただき、進めさせて頂いた工事となりました。
ご近所の皆様、本当に有難う御座いました。
仕様と主な仕上げ材 | |
床面積 | 1F 121.7㎡(36.82坪) |
外壁 | 高千穂そとん壁 |
内壁 | クロス |
床 | 杉無塗装材 |
玄関床 | 磁器質タイル300角 |
水切り・桶 | 屋根・水切・桶 ガルバリウム鋼板 |
受給補助事業 | |
長期優良住宅化リフォーム | 2,500,000円 |
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