断熱リノベーションに向けて「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の申請
「これ以上寒いのはもうイヤだし色々な問題も先に進んで来たので、わが家を断熱リノベーションしようと思います。」そんなお話を頂いて「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の補助金申請をする準備に取り掛かりました。
国からの補助金を活用するには、初めにインスペクションという工程を第三者機関に依頼し、現在の住宅の基礎部分、土台や床の歪、小屋裏、壁や柱など家を維持する主要な部分等の傷み具合や現状を、目視やレベルなどを使って調査していきます。
申請書類は新築住宅における確認申請書類ほどの量にもなります。「断熱リノベーションでもこんなに色々な書類があるのですか?」とお施主様は驚かれます。
肝心なのは承認されるまで工事には着手できず、間違って工事を進めてしまった場合は申請無効となりますので、施工業者としてはその点には特に注意を払います。
《 経年劣化の基礎補強工事 》
《築50年の家の基礎補強・炭素繊維シート貼り付け工事》
《基礎補強工事》
この写真は10年ほど前に断熱リノベーションした時の基礎補強工事のものです。
長期優良住宅化リフォームという言葉もなかったころ、K様がご決断された工法です。
築50年の家を建て替えずに、地震から命を守り、信州の冬を温かく暮らしたい、この2つだけはどうしても譲れない強い思いだったのです。
経年劣化した基礎を補強するため、このように炭素繊維シートを張り付け補強して行きます。
炭素繊維シートとは、鉄の10倍の強さを持ち炭素という原子ですので燃えず、軽く、そのためロケットや新幹線などの補強材として使用されている素材のようです。
最近材木や建築資材などの高騰に拍車がかる中、「長期優良住宅化リフォーム推進事業」からの大きな「補助金」は有難い支援です。
欲を言えばもう少し建築資材などの価格が安定してくれると施工者としても有難いのですが。
今回のお施主様のお話をお伺いすると、どうしても建て替えをしたくない理由があるようです。
長い間家族の暮らしを支えてくれた家は、どんな不都合があったとしても簡単には切り捨てられないのは当然のことです。
それぞれのご家族の想いはそれぞれですが、やはりこの家で建て替えせずに安心安全に暮らしていきたい、そんな思いから大きなご決断をされるのです。
これから始まる長野市・Y様邸 地中熱活用断熱リノベーションの様子も少しずつお伝えしていきたいと思います。